審査が甘いおまとめローンには、当然裏の顔があります。おまとめローンのデメリットやリスクを学び、失敗のない債務整理をしましょう。
（消費者金融との取引が長い人は、おまとめローンを利用すると多額の損をする可能性があります）
審査が甘い≠優良業者
借金返済が行き詰まってくると、即日融資をしてくれる業者は仏のように感ずることもあります。
とくに、自営業をしている人にとっては、期日までに確実に入金できないと、取引関係者の間で資金繰りが悪化しているとの風評が広がり、取引条件の悪化、もっといえば今後の取引の打ち切り、ひいては倒産という悪循環に陥ってしまうので、即日キャッシングをしてくれる業者は、時として仏様のように感ぜられるのも無理からぬ気はします。
資金繰りで苦しんでいる自営業の方は、毎日のようにくる返済のために、本業に集中できないこともままあるのです。
こうなってくると、返済のために割く時間自体が商売にとってマイナスとなっており、振込手数料も大変な出費となります。
そこで、借金の総額は減らせないまでも、借金を一本化できれば、返済期日管理の労力と振込手数料の両面から解放され、多くの場合は金利も低金利に借換えできることが多いため、いわゆる「おまとめローン」を利用する人は増えてきています。
確かに、「おまとめローン」にはこういったメリットがあります。
借金返済のための資金繰りで苦心している人は誰しも、できればおまとめローンを利用したいと思うものです。
しかし、当然、おまとめローンにも融資審査があります。
通常は、即日キャッシングをうたっているサラ金よりも厳しく入念な審査があります。
（即日キャッシングの怖さ）
テレビＣＭを行っている大手のおまとめローンについては、町金が扱っているおまとめローン（借金一本化と表現していることが多い）より審査が甘いことはあまりないでしょう。
そのため、大手のおまとめローン審査に落ちた人が、聞いたこともないような町金の「おまとめローン・審査甘い・即日」などのビラや、スポーツ新聞の業者広告の勧誘文句を見て、ついうっかり借りてしまうことがあります。
しかし、大手の審査が通らないということは、返済の目途が客観的には立たないということを自覚すべきだったのです。
無担保融資を主に扱う貸金業界では、「審査が甘い」＝「回収能力に自信がある」＝「取立は過酷」という図式が成り立っているのです。
貸金業者が、甘い審査でどんどん高額融資である「おまとめローン」による貸付をすると、審査の甘さ・返済能力の見込みの甘さがたたって貸倒れが増え、あっという間に倒産してしまいます。
東京都が経営している某銀行も、審査が甘いがゆえに倒産寸前となったことは有名です。
審査が甘くても倒産していない業者は、どうにかして借金回収をできるノウハウがあるのが通常なのです。
そのため、「甘い審査のおまとめローン」＝「取立てが過酷」もしくは、「完済不能による破産」という裏の顔があるのです。
しかも、おまとめローンによって金利が２０％を超える貸金業者の借金を完済すると、本来法的に支払うべき金額以上の返済をしなければならないため、大変な損をしてしまいます。
（借金一本化の罠について知りたい方はこちら）
「甘い審査でおまとめローンをできる」とうたっている貸金業者は、間違いなく裏の顔があるものです。
貸金業登録をしていない業者に、審査が甘いからという理由でおまとめローンを頼むと、最悪の場合は、
「審査を通すための手数料さえ払えば、いくらでもおまとめローンは組める。だから、２万円を先払いしてくれ」
などといって、手数料を支払った瞬間連絡が取れなくなることすらあるのです。
こと、金融の世界ではうまい話には必ず落とし穴があるといっても過言ではないのです。
審査が甘いのなら、「取立は厳しい」、もしくは、「手数料泥棒」の可能性が低くないことをしっかり認識したうえで、法律専門家による借金一本化（任意整理による弁済代行）をするか、「おまとめローン」により自力返済するかを検討しましょう。
最終的な返済総額は、弁護士や司法書士に任意整理を依頼した方が少なく済むのはほぼ確実ですが、あくまでも自力返済にこだわりたい方は、甘い審査のおまとめローンで失敗をしないよう気をつけましょう。
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