相続放棄の大まかな手順や必要書類
@申し立てる家庭裁判所の管轄を調べます。
申し立てる裁判所は、被相続人の最後の住所地となります(家事審判規則99条)
第九十九条 相続に関する審判事件は、被相続人の住所地又は相続開始地の家庭裁判所の管轄とする。 2 遺産の分割の申立てがあつた場合において、寄与分を定める審判の申立てをするときは、前項の規定にかかわらず、その申立ては、当該遺産の分割の審判事件が係属している家庭裁判所にしなければならない。 |
本庁、支部、出張所と複数個所ある場合は、いちばん細かい区分での家庭裁判所(出張所が選択できるなら出張所)に申し立てます。
A被相続人と相続人の戸籍を収集します。
親の相続について、子供が放棄する場合は、「親の除籍謄本」と、「相続放棄を申し立てる相続人本人の現在戸籍謄本」だけで原則足りるようです。
例えば、父、母、長男、次男の家族について、父が死亡して、長男のみが相続放棄をするのであれば、必要な戸籍は原則として、父の除籍謄本と長男の現在戸籍謄本だけとなります。母や二男の戸籍謄本は不要(添付書類にならない)です。
住民票も基本的には不要なようです(必要になるケースは未確認です)。
理屈としては、親の死亡の事実と、その親の子供である事実が立証されていれば、相続権があることの立証としては足りているからのようです。
他方、兄弟姉妹間の相続の場合は、相続登記をするときと同等の戸籍の一連性を立証する必要が出てきますが、親子間の相続の放棄の場合は、必要な戸籍はシンプルなようです。
B名寄せ帳・不動産登記簿謄本は必要書類になるか
特に添付を求められることは無いため、誤った相続放棄の意思表示をしないように調査をしておいた方が良いというにとどまります。
C相続放棄の申述書を作成する。
相続放棄の申述書は「相続の放棄の申述書」などとインターネットで検索すれば、裁判所のホームページから入手可能です。
相続開始日(死亡日)とそれを身内などから知らされた日が違う場合は、「死亡の通知を受けた日」に死亡を知らされた日を書く等適宜記入していきます。
また、不動産については、名寄せ帳を取得して正確に全ての不動産を申告しなければならないわけではなく、「原野」のような相続放棄の申述書に記載例のないような換金性の微妙な財産については申告をしないでもよい模様です(裁判所によって多少運用が違うかもしれませんが…)。
「負債」についても、わからないなら書かないでもよい模様です(書かないというか書けないこともあるからだと思われます)。
相続放棄の申述書には実印を押さなくても問題ありません。
収入印紙800円と、切手(裁判所ごとに何円切手を何枚かは運用が異なりますが、80円切手×3枚程度で済むこともあります)を相続放棄の申述書に同封して裁判所に郵送するか、持参します。
郵送の場合は、相続放棄熟慮期間内に必着ですので、注意が必要です。
所長 司法書士
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