1 ヒラ取締役でも就任承諾書に印鑑証明書が必要な場合
設立時取締役が2名いて、定款には「当会社に取締役が2人以上いるときは、取締役の互選によって代表取締役1人を定めるものとする。」とのいわゆる互選規定がある会社を設立しようと考えています。
この場合、この会社には、いわゆるヒラ取締役1名と、代表取締役1名が存在することになります。
そのため、設立登記の添付書類としては、設立時取締役の承諾書2名分、設立時代表取締役の就任承諾書1名分が必要となります。
ここで、うっかり勘違いしてはいけないのが、ヒラ取締役の方の就任承諾書にも、個人の実印の印鑑証明が必要になるということです。
代表権は無いにもかかわらず、就任承諾書には実印で押印して印鑑証明をつけなければならないのです。
また、ヒラ取締役なので、住所は登記されません。
にもかかわらず、実印が必要となるのです。
この点は、取締役会設置会社のヒラ取締役と異なるので、注意が必要です。
商業登記規則第61条にはこう定めてあるからです。
商業登記規則第61条3項では、取締役会設置会社の場合は、「設立時ヒラ取締役」ではなく「設立時代表取締役」が実印で押印せよと定めているにとどまるので、取締役会ではなく、互選により代表取締役を定める場合のヒラ取締役については、原則通り商業登記規則61条2項のとおり、就任承諾書に個人の実印が必要となります。
なお、あくまでもヒラ取締役なので、いわゆる会社の実印を登記所に登録する必要はありません。
まとめ
取締役会設置会社ではない株式会社のヒラ取締役の就任承諾書には
実印の押印は必要
そして、
住所の登記は不要
登記所に会社の実印を届け出ることは不要
っということになります。
代表権が無くても実印を押せ、っという、なかなか納得しがたい定めですが、法律でそうなっているから実印が必要なのです。
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